いつまでもハリと艶のあるお肌でいたい、女性なら誰もが願うことですね。
でも悲しいことに、お肌は少しずつ少しずつ、衰えていくのです。
なんとか肌の衰えを遅らせたい、そんな思いを集めてみました。
肌老化(シミ・しわ・たるみ)の原因は三つ
肌の老化を招く原因を知って、進歩している研究を理解して、肌年齢を若々しく保っていきましょう。
肌老化の原因
赤ちゃんのときは玉のような肌で、つつくとポーンと跳ね返るような弾力があるお肌。
きめが細かくつやつやしていますね。
それが10年20年とたつうちに、そばかすができたり、キメがあらくなったりとゆっくり変化していきます。
そして40代ともなれば、シワ、シミ、たるみなどにも、気づくことになってしまいます。
そんなお肌の変化は、「肌老化」と呼ばれています。
誰もが避けることのできない「肌老化」はなぜ起こるのでしょう?
肌を老化させる原因には、大きく分けて三つの要素があるんです。
活性酸素によって老化が進む
まず最初の肌老化の原因は、活性酸素とよばれる体の細胞サビさせる物質が増えることです。
これは酸素を吸って呼吸をすると、体の中で活性酸素が発生して、体のあちこちを酸化させサビを作ってしまうのです。
このサビが重なって、長い年月の間に老化現象として外観を変えてしまうのです。
特に老化の出やすい肌には、シミ、しわ、たるみ、といった見た目の衰えとして表れてくるのです。
私たちは呼吸をやめることはできませんので、生まれたときから老化する宿命を誰もが持っているわけです。
そして、活性酸素をつくってしまう原因には、呼吸以外に「ストレス」や「喫煙」もあります。
ストレスも喫煙も、活性酸素を増やしてしまうからです。
ストレスをいつもいつも抱え込んで不満いっぱいの顔をしている人は、みけんにしわがよるだけでなく、ストレスの少ない人より一層しわを深くたくさん作ることになるでしょう。
また喫煙する人は、肌にくすみがでたり肌荒れやシワが早くから出るのは、よく知られています。
タバコはやめた方がよいというのは、男性も女性も同じ。肌老化を早める原因です。
肌の水分量・油分量・コラーゲンの低下
年齢があがると、肌の弾力や若々しさの元である、水分量・油分量・コラーゲンがどれもみな減少していきます。
赤ちゃんのとき、80%あった真皮の水分量が、20代になると65%に減少し、年齢を重ねるにつれ減少を続けます。
表皮の細胞をつなぎとめているセラミドも、年々減少していくのがわかっていますから、表皮の水分も減っていきます。
油分量(皮脂の量)は30代くらいから減少し、40代、50代と減少していきます。
女性ホルモンの分泌も、40代ともなるとぐんと減って、以降年々減少していくので、その影響でコラーゲンも減って、シワやたるみが出てくるようになります。
また皮膚の入れ替わり(ターンオーバー)も、28日周期だったものが、40代で40日と遅くなります。
そしてどんどんターンオーバーの周期は遅くなっていきます。
肌の老化を招く原因は、体の中からじわじわと攻めるように引き起こされているのです。
紫外線・スキンケアによる肌老化
生理的な現象はどうにもならないことですが、紫外線を浴びていても、スキンケアの方法が間違っていても、肌の老化は進んでしまいます。
今でこそ紫外線の悪影響が話題になっているので、予防する人も増えましたが、一昔前までは、肌を焼くことで健康になれるとか、ビタミンDの補給になるのでよい、というような風潮がありました。
スキンケアのひとつとして紫外線対策をしておかないと、目には見えないダメージを肌にあたえ、シミを作ってしまいます。
シミだけでなく真皮にシワをつくるのも、紫外線です。
まだ若いからいいと思っていても、肌の奥に与える紫外線のダメージは、着実に積み重なっているのがわかっています。
またスキンケアの方法が間違っていても、肌の老化は進みます。
例えば、肌をこする、合わない化粧品を使うなどで、肌へのダメージを増やしてしまうことです。
肌に悪影響のあるものとして、肌の乾燥を放置しておくことも含まれます。
肌の表面が乾燥していると、バリア機能が正常に働かず、外からの刺激に敏感に反応してしまい、さらに肌の状態を悪化させてしまいます。
それが老化を早める原因になりますので、早いうちに乾燥肌をケアしておきたいものです。
さらにダイエットのしすぎや、睡眠不足、粗悪な食事などでも、肌の内側からの老化を早めてしまう要因になります。
そうなると見た目の肌年齢はどんどん上がっていくことになります。
肌老化の原因が三つ
シミ、シワ、たるみなどの肌の老化は、活性酸素によって促進される。
喫煙やストレスは、肌を衰えさせるので、できるだけ避ける。
年齢があがるにつれ生理的に衰える、それに伴って肌の衰えも加速する。
紫外線や間違ったスキンケア法によても、肌の老化が進むので、できるところから対策をとる。
エイジングに逆らうために毎日行いたいスキンケア
お肌は放置しておくと、年齢とともに老化が進んでしまいます。
肌老化は、生きている限り避けられない生理的なものもありますが、外からの老化原因はある程度避けることができます。
まずは自分の肌を守るという視点から、紫外線対策を行いましょう。
毎日行う紫外線対策
紫外線は肌にシミをつくり、深いシワをつくる原因になります。
そこで紫外線対策を日々怠らないようにすることで、肌老化の進みを遅らせることができます。
紫外線は曇っていても降り注いでいますし、冬でも降り注いでいるので、一年中を通して対策が必要です。
一日中家にいるとしても、パウダーファンデーションか粉おしろいだけは塗るようにします。
どちらも顔料の粉が紫外線を反射させるので、肌への侵入を最少限にとどめることができます。
ガラスを通して紫外線は部屋の中にはいってくるので、部屋の中でも紫外線を浴びているのです。
余裕があれば家にいるときも、日焼け止め化粧品をつけているのが理想的です。
外出する際は、SPF20程度の日焼け止め化粧品をつけておくようにします。
そして化粧水はビタミンC誘導体配合のものにすると、シミ、シワ、毛穴などの加齢減少を予防することができます。
ビタミンC誘導体は、活性酸素の発生を抑える働きがあり、シミの予防に適している成分です。
水に配合された方が安定するので、化粧水に配合すると効果的で、近年ではビタミンC誘導体配合の化粧水が販売されていますので大いに利用しましょう。
積極的なシミ対策を毎日
さらに積極的にシミの対策をしておく方法があります。
それは美白美容液を毎日お手入れに取り入れるようにするのです。
ビタミンC誘導体配合の化粧水をつけたあと、美白美容液を肌につけます。
美白美容液には種類がいろいろとありますが、シミの発生をどの段階で抑制する効果があるか、また天然成分由来で肌によいかを総合して考えると、甘草や、カモミラエキス配合のものがよいと思います。
美白美容液は顔全体になじませて塗ります。
さらにシワ予防の美容液を目元に塗っておくと、皮脂の少ない目元の老化を予防することができます。
その他の毎日できる紫外線対策
パウダーファンデーションをつけ、ビタミンC誘導体配合の化粧水、美白美容液を塗って、さらに毎日できる紫外線対策法、できればやっておきたいことです。
洗濯ものを干す、しまうの際、UVカットの帽子をかぶる、近くへ買い物に出るにも帽子をかぶったり、紫外線を遮る目の詰まった木綿やポリエステル繊維の服を着る。
活性酸素を除去する(抗酸化作用のある)食べ物を、積極的にいただく。
抗酸化作用のある食べ物は、ビタミンやポリフェノールといった成分を多く含むものです。
代表的なのは、緑黄色野菜、玄米、大豆、オリーブオイル、緑茶、ゴマなどです。
体が活性酸素を作るのは避けられませんが、それを除去することは食べ物でもある程度できるのです。
積極的に毎日の食卓に、抗酸化作用のある食品をのせていくようにしましょう。
毎日行いたいスキンケア
エイジングに逆らうために毎日行いたいことは、なんといっても紫外線対策です。
外出予定のない日でも、パウダーファンデーションか粉おしろいをつける。
外出の際は、SPF20程度の日焼け止め化粧品をつける。
化粧水はビタミンC誘導体配合のものがシミ予防になる。
美白美容液を毎日のお手入れに取り入れる。
帽子、衣服で紫外線を極力浴びないようにする。
抗酸化作用のある食べ物を、毎日積極的にいただく。
シミが消える?美白成分の働きでできること
シミを消したい!シミを薄くしたい!
お顔のあちこちにあるシミに悩む女性は多いですよね。
美白化粧品ならそれができるかのように宣伝されていますが、どうなのでしょう。
美白成分の働きを知って、シミが薄くなるまたはなくなるという効果を実感してみたいものですね。
シミのできる仕組みと、それを阻止する美白成分とは。
美白成分とは何か
美白成分は、シミの元であるメラニン色素が肌の中で作られる際におこる反応のうち、それをどこかで抑える働きをするものです。
メラニンの生成が抑制されるので、シミができにくくなるわけです。
美白成分がきちんと配合されているかどうかを、美白化粧品を購入するときには、必ずチェックしなくては意味がありません。
宣伝では、♪ホワイトなんとか・・・というあたかも白い肌がすぐよみがえるようなふれこみのものがありますが、パッケージやビンについている成分表でよく確認しないと、案外「美白のような働きがある・・・」というあたりのあいまいな効果しかないものだたったりすることがあります。
美白成分の働きがどこで働くかによって、分類してみました。
表を参考にしてください。
<表の見方>
紫外線が表皮細胞にあたると、表皮細胞からエンドセリンという情報伝達物質が分泌される。
エンドセリンがメラノサイトに伝達されて、メラノサイトの中でメラニン色素が作られる。
このときチロシナーゼという酵素が働く。
メラニン色素がメラノサイトから分泌される。
分泌されたメラニン色素は、表皮細胞に取り込まれる。
・・・美白成分のうち、最も多用されているものが、「チロシナーゼ酵素を阻害するもの」です。
(表皮の奥でメラニンが作りだすメラノサイトに働く酵素を邪魔するものです。)
・・紫外線が表皮にあたると出る、エンドリンという情報伝達物質を邪魔するもの。
・・メラニン色素の生成にかかわっている表皮の伝達物質のひとつのプロスタグランジンを抑制するもの。
・・メラニン色素を作る際に働くDNAに働きかけ、その働きを阻害するもの。
・・チロシナーゼ酵素そのものが作られるのを防ぐもの。
など、シミができる仕組みの、いろいろな働きのうちのどれかを、阻害したり抑制する働きをするのが、美白成分です。
美白成分には、メラニンを分解する作用はありません。
そのため、すでにできてしまったシミを消すものではなく、これからできるシミを予防するものです。
厚生労働省が美白成分の効果を認めたもの(2005年10月現在9種類)
美白化粧品には、現在9種類の美白成分が認められています。
このどれかが入っているものは、医薬部外品となっています。
名称は覚えられなくても、聞いたことがあるなという程度に知っているといいですね。
・・・チロシナーゼ抑制効果のある美白成分⇒アルブチン、エラグ酸、ルシノール、ビタミンC誘導体、プラセンタエキス、トラネキサム酸、
・・チシロナーゼの量を減らす効果のある美白成分⇒リノール酸
・・エンドセリン伝達阻害効果のある美白成分⇒カモミラET
・・プロスタグランジン抑制効果のある美白成分⇒Tーシクロアミノ酸誘導体
美白の効能がうたえるのは、以上の9つの成分のみです。
化粧品の効能としては「紫外線によるシミ・ソバカスを防ぐ」という表現だけです。
以上のほかにも各化粧品メーカーによって、多くの美白成分が開発されていて、その数は無数といっていいほどです。
その中でも、ハイドロキノン、油溶性甘草エキスは、よく聞くようになった成分です。
これらはチロシナーゼ抑制効果があります。
自分に合う美白成分かどうかは試すしかない
厚生労働省が認めた美白成分と、それ以外の多く存在する美白成分を、何種類も混ぜ合わせたものが、現在販売されている美白化粧品です。
配合量もさまざま、効果のほどは人によってさまざまなので、誰にでも美白効果が得られるというものではありません。
肌に合うかどうかも含めて、試してみるしかないというのが現状です。
美白成分はこれからできるシミを抑制するだけのものなので、今あるシミを薄くするために使うことはできません。
またメラニン抑制の働きなので、皮膚の赤みや黄みを取り除いたり、ニキビのあとの赤みを消すものではありません。
無数にある美白成分のうち、美容皮膚科でよく使われるものは、ビタミンC誘導体、カモミラET、油溶性甘草エキスだそうです。
美白成分の働きでできること
美白成分は、これから発生するメラニン色素を抑制する働き。
今あるシミを消す働きはないけれど、これからのシミの元は作らない。
美白化粧品を求めるときは、美白成分がちゃんと入っているのを確かめる。
美白成分の有効性が認められているものもあるが、その他の美白をうたう成分と複雑に配合されている化粧品がほとんど、そのため美白効果が誰にでも同じように出るとはいえない。
肌老化を遅らせるのに、美白成分入りの化粧品を大いに利用したいものです。
日焼けとシミの関係知ってますか?
海で日光浴をして真っ黒に日焼けしても、スキー場で肌が日焼けしても、シミがすぐにできるわけではありません。
ですから「ちょっと買い物に行くだけだから日焼け止めなんて必要ない」と思って素肌のままでいると、紫外線を皮膚の内側にしっかりとため込んでしまっている!のです。
そのため込んだ紫外線が、何年かたってシミとして突然見えてくるようになります。
ため込まれた紫外線が突然出てくるのがシミ
日焼けしても皮膚の表面は入れ替わるので、見た目の変化は起こりません。
日焼け後すぐにはシミにならなくても、紫外線を浴びるたびに体の中にシミの元をため込むようにできているのですが、ためた紫外線の量が増えても痛くもかゆくもないため、紫外線がどれだけ皮膚にたまっているのかを知る方法はありません。
ですからちょっとした日焼けでも、何度も積み重なることがシミをつくっているということを知っておかないと、30代40代と年齢があがるにつれ、シミがどんどん表面化してくることになるのです。
若いころは何年、何十年先のことなど考えたこともないかもしれませんが、「10代のころに浴びてしまった紫外線の量によって、シミのでき始める年齢に大きく差がでるといわれています。
たいていの人は10代のうちに一生に浴びる紫外線の約6割を浴びてしまっているといわれているのです。
肌がつやつやで元気いっぱいの10代に、すでに将来のシミの元をため込みはじめている、それも6割もため込んでしまっているという事実に、もっと早くから気づきたかった!というのが、管理人の心境です。
管理人の10代のころは、まだ海やプールで日焼けすれば、冬に風邪をひかない、なんていわれていて、一般人は誰も疑うことなく、若者はムラなくきれいに肌を焼くために、専用のオイルを塗っていたものです。
紫外線の影響がまだ知られていなかったとはいえ、取り返しのつかないことをしていたのです。(紫外線は皮膚がんの元にもなると解明されていない時代でした)
皮膚の奥にため込んだ紫外線は、真皮の奥底で眠ってシミとして存在感を表すまで、じっとその総量が大きくなるのを待っているというわけです。
シミはいったんできると簡単にとれないので、紫外線の蓄積を極力避けるしか、身近にできる予防策はありません。
紫外線はこんなところにもあったんです
これからの紫外線対策として、日々気をつけたい行動を並べてみました。
「毎日浴びる紫外線が、すべて蓄積されてシミとなる」のですから、蓄積されないように、つまり紫外線を浴びないようにすることが、シミの表出を避ける方法になります。
もしこれから先、いっさい紫外線を浴びることがなければ、今のシミの数はかわらないということになりますからね。
日々気をつけたい行動は、こんな時も紫外線を浴びているんだと知ることからはじまります。
そこでこんなところにも紫外線があったんだ!とまずは気づくことが大切です。
・曇っていても紫外線は雲を通過して肌に届きます(曇りでも晴れの65%もの紫外線が届ています)⇒曇っていても紫外線対策必要。
・紫外線は3月から急増します。6~7月をピークに11月ごろまでは紫外線がつよいです。⇒夏は必ず春、秋も紫外線対策必要。
・標高の高いところほど紫外線が多いです。⇒山にいくときは必ず日焼け止め化粧品を。
・部屋の中、車や電車の中でも紫外線はガラスを通過して肌に届きます。⇒室内にずっといるだけでも日焼けしてしまう。
・日蔭にいても散乱光によって紫外線を浴びている(新雪の散乱光は非常に多く、砂浜や水面からの散乱光もあなどれません)⇒日蔭でも紫外線対策をするとよい。
・服装を通して紫外線が肌に到達する。⇒網目のあらい服でなく、目の詰まったポリエステル素材か綿素材の服、UVカット機能のついた服で紫外線対策が必要。
日焼けとシミの関係
紫外線の蓄積によって、シミが表面化する。
紫外線は、10代ですでに生涯の6割も浴びているといわれている。
曇りでも、日蔭でも、紫外線は肌に届いている。
顔だけでなく、洋服にも配慮が必要。
夏はしっかりと、春秋も紫外線対策をおこたらない心構えが必要。
中年以降になってあわてて対策より、若いころからの紫外線対策の意識が大切。
紫外線A波とB波によるダメージ
人によって肌の質やタイプも違うので、紫外線対策は何をどれだけやったらいいのか迷いますよね。
日焼け止め化粧品をつけるにしても、どれくらい必要なのかしら?予防として何が正解なのかしら?
そんなぼんやりとした疑問を解いていきたいと思います。
そのためにまずはシミの元になる紫外線のことを詳しく知っておきたいですね。
紫外線を正しく知る
紫外線にはA波とB波があるのですが、肌へどんな影響を及ぼすのか知っていますか?
また太陽光線の強いときは紫外線が強いと感じますが、それは正しいといえますか?
日焼けしないように、紫外線を遮るようにと、UVケア化粧品などを使っていますが、案外紫外線のことやちゃんとした対策のこと、はっきり答えられないものですね。
そこで、紫外線のことをもう少し知って、少しでも浴びないようにと考えていけば、自分にあった対策がわかってくると思います。
身近にいつも降りそそいでいる紫外線、その正体は・・・
太陽の光の構成は、可視光線が約50%、紫外線が5%、約残り45%が赤外線です。
太陽は直接見ることができないほどに、まぶしい光、そしてその光は暑いと感じます。
まぶしい光は可視光線で、暑いと感じるものは赤外線によるものなんです。
シミの元をつくる紫外線は、暑くもまぶしくもないので、紫外線を実感することはできません。
実際に紫外線対策しなきゃっと日焼け止めクリームなどを塗るのは、暑いと感じたり、日光が強そうと感じるときだけ・・・になっていたりします。
それでは、本当の意味で紫外線対策にはなっていないのですが、ここがうっかり知らない間に日焼けしてしまっている人のパターンです。
紫外線の種類と影響
「紫外線は暑くもなくまぶしくもない」ということをまず押さえて、次に紫外線の種類をみていきます。
紫外線には、A波とB波C波があります。
C波は有害なのですが、現状では地上にほとんど届いていないとされています。
(オゾン層の破壊で少し地上に届くようになっていますが、オゾン層は地球の生態系を守ってくれるものなので、オゾン層の破壊がすすまないよう対策が進んでいます)
地上に届くのはA波とB波。
まずA波からその特徴をみていきます。
A波は、エネルギーとしてはB波より弱いものの、光の量としては数十倍多いといわれています。
皮膚へじわじわと浸透して、皮膚を黒くさせていきます(何日もとかけて黒くさせていくゆっくり変化を与えていく)。
またコラーゲンの老化や光発ガン(皮膚細胞のDNAを傷つけてガンを誘発する)などを引き起こします。
雲を通過するので、曇っていても紫外線A波の量はほとんどかわりません。
日焼けサロンではA波を光源にしているところが多いそうです。
紫外線A波はUVAと表します。
PA値はUVAをカットする力を表し、+、++、+++ の三段階で表します。
320~400ナノメートルの波長で、長波紫外線といわれています。
B波は、エネルギーが強く、やけどのような強い日焼けを起こすので、昔から弊害が知られていました。
このB波を防ぐために日焼け止め化粧品が開発され、長く使われてきましたが、近年はA波の弊害も知られるようになったので、両方を予防するための化粧品がほとんどになっています。
皮膚を赤くしひりひりとした痛み(サンバーン)を引き起こします。
A波と同じく、コラーゲンの老化や光発ガンなどを引き起こします。
また雲やガラスなどで、一定量はさえぎられます。
B波をカットする数値はSPFで表わされます。数値が大きいほどサンバーンまでの時間を引き延ばせることになります。
280~320ナノメートルの波長で、短波紫外線といわれています。
光老化
紫外線のA波とB波を浴びることで、皮膚を赤くしたり黒くしたり、傷をつけたりを繰り返します。
そしてコラーゲンの老化や光発ガンの原因を、皮膚に刺激として蓄積していくわけですね。
こうした紫外線の影響を肌が受けて、老化していく現象を光老化といっています。
畑仕事を長年してきた年配の方の肌が、シミができ深いシワが刻まれ、全体にくすんで弱い紙のような肌質になってしまうのも、光老化のためです。
反対に、紫外線対策を長年行っていると、年齢があがっても、シミ、シワが少なく、くすみのすくない弾力のある肌が続きます。
日照時間の短い地方、新潟や秋田などの女性の肌が、白くてシミなどが少ないのは、光老化をあまりしていないからということでしょう。
短期間では違いはわかりませんが、何年、何十年ののち、はっきりと見た目の違いが出てしまいます。
太陽の元で暮らすだけで、老化するとはショッキングな話ですが、紫外線が怖いのは肌が老化するだけでなく、皮膚細胞のDNAを傷つけてガンを誘発することがあるということです。
皮膚の強さでもダメージの程度が変わる
紫外線の影響は誰にでも及ぶのですが、それでも人によって皮膚の強弱、ダメージの受けやすさには違いがあります。
日本人だけに限ると、紫外線にたいする皮膚の強さを、三つに分類することができます。
1)一番皮膚の弱い人・・・紫外線にあたるとすぐ赤くなるが、以降黒くはならないタイプ。
2)中間皮膚の人・・・紫外線にあたると赤くなり、2~3日後に黒くなるタイプ。
3)皮膚の強い人・・・紫外線にあたっても赤くならず、黒くなるタイプ。
1)の人は、もともと色白のことが多く、メラノサイト(シミの元を作りだす細胞)の活動が盛んでない人です。
そのためシミそのものはできにくいタイプです。
しかし紫外線の影響は受けやすく、光老化を受けやすいタイプです。
シミも光老化のひとつなので、シミはできます。
3)の人は紫外線による抵抗力の強い人で、火ぶくれなどはまず起こしません。
でもメラノサイの働きはとても活発なので、シミはできます。
2)の人は、日本人の6割以上がこのタイプといわれています。(管理人もここですね)
1と2の人の中間ですが、結局紫外線を長期間受けることで、シミができるのは同じです。
肌のタイプによって、紫外線への抵抗力が大きい小さいの別はあっても、どのタイプの人がシミができにくいかとは、はっきり言えないようです。
紫外線・A波とB波によるダメージ
紫外線はどちらも浴びないようにするのが、肌の老化を防げる。
紫外線は皮膚の表面を変化させるだけでなく、皮膚の奥のメラノサイトの活動を活発にするのでシミができやすくなる。
A波とB波の特徴をしって、それぞれの対策法を行っていきたもの。
皮膚の強い弱いにかかわらず、肌の老化を促進させないために、紫外線対策を怠らな方がよい。
日焼け止め化粧品のSPFとPA・知って使分け
日焼け止め化粧品には、SPFとPAという表示があります。
それぞれの意味を理解して、今日一日の生活スタイルに合わせて使いこなしてください。
またリゾート地に出かけるときの日焼け止め対策についても。
UVB紫外線B波をカットする「SPF値」を知る
シミを作らないようにするには、まず紫外線対策を行う必要があります。
そのために手軽にできるのが、紫外線をカットできる日焼け止め化粧品の利用です。
日焼け止め化粧品には、SPF値の表示とPA値の表示があります。
まずSPF値ですが、これは紫外線B波をカットする力を表すもので、20とか30とか50という数値がかかれています。
紫外線防御数値という意味で、表示は2~50までで表示するようになっていて、50以上のものは50+と表示されています。
この数値は、平均的な人がサンバーン(肌が赤くなってヒリヒリとなること)を起こすのを、何倍伸ばせるかという数値です。
平均的な人はサンバーンを起こすのに約20分かかるそうです(夏の日差しのもとで)が、20という数値だと、20倍遅くに引き延ばせるということです。
つまりSPF値20のものを塗っておくと、20分×20=400分=6時間40分 たってからサンバーンが起こるということになる数値です。
ここで気になるのは、サンバーンを(肌が赤くなる)起こすのがそんなに遅くなるなら、シミはできないかな?ということですね。
塗っているとサンバーンは起こさないかもしれませんが、塗り忘れた日があるかもしれないですし、洗濯ものを干したちょっとした時間など、紫外線を浴びる機会が重なっていくと、シミの元になる皮膚の奥の細胞に変化を及ぼしていくことになります。
その結果シミとしていつか表れる可能性があります。
UVA紫外線A波をカットする「PA」を知る
PA値は紫外線A波をカットする力を表しています。
三段階で表し、小さい方から+(やや効果がある)、++(効果がある)、+++(非常に効果がある)となっています。
UVB紫外線B波をカットする「SPF値」のように数値がはっきりしていないのは、紫外線A波の影響を測定するのがむつかしいからです。
紫外線A波は皮膚を黒くするのですが、それが起こるのに数日間かかるためで、人体で測定してもあいまいな数値しか求められないことによります。
そこで三段階だけでの効果を表示すればよいことになっています。
日常使いの日焼け止め化粧品
家庭の主婦として、日常に使う程度なら、どの日焼け止め化粧品を選ぶとよいでしょうか。
平均的な主婦の方は、外出時間が一日で1時間程度ということです。
そうであれば、SPF値が3で、60分後にサンバーンがおこるという数値であれば、一応いいことになりそうです。
でもできれば、60分以上たってもサンバーンは起こってほしくないですよね。
それならSPF値が3ではダメで、もっと数値の大きいものにしなければならないし、商品としては20、30といったものがざらにありますから、それくらいあっていいかなと思います。
値段が同じなら、最高の50+でもかまわないですよね。
悪者である紫外線は、極力避けたいのですから、数値が大きい方がシミ的にもいいかも?と思えてきます。
皮膚が丈夫な人は、SPF値が高くてもあまり問題ないようですが、やはり皮膚にのせる以上、全く皮膚への負担がないとはえいないそうです。
そこで皮膚科学会では「日常使いであればSPF値20程度」のものを推奨しているそうです。
サッカー観戦やデイキャンプなど、もっと外出が長いなら、それよりも大きい数値のものを使うのが、安心度が高まります。
PA値については、日常使いには++のものを皮膚科の先生は推奨されています。
紫外線A波は皮膚の奥まで達するので、+だけより++の表示の方が安心できます。
海や山リゾートに出かけるときの日焼け止め化粧品
さて、日常使いの日焼け止め化粧品の目安がわかったところで、次は海や山に出かけるときです。
日焼けを極力さけるには、SPF値50か50+のもので、PA値+++のものが、最も日焼け予防になります。
海や山は紫外線が強いので、絶対に塗っておかないとひどい目にあいます。
乳液かクリームタイプのものが塗りやすくムラなくつけられます。
肌が弱い方だと、SPF値50という化粧品が負担になることもあるようです。
肌が荒れてしまうという場合は、SPF値30くらいまでの、ノンケミカルタイプ(紫外線吸収剤が入っていないタイプ)のものを使うと、荒れが防げることがあります。
重ね塗りをして、それからお化粧をする、パウダーファンデーションを仕上げに塗るようにすると、日焼けをしないで済みます。
日焼け止め化粧品の塗り方
日焼け止め化粧品は、500円玉ほどの大きさの量を、顔全体にまんべんなく塗ります。
首や手の甲にも合わせて塗っておくとさらによいです。
そしてパウダーファンデーションをつけておくと、紫外線を散乱させる効果があるので重ねるのをおすすめします。
日焼け止め化粧品は、お化粧前に一度塗ったらもうOKというのは、日常使いのことです。
もし海や山へ行くのなら、厚塗りをしてまずは出かけてください。
塗る量に比例して効果があがるので、海や山へいって、ぬれたり汗をかいたりしたら、水分をふきとってもう一度塗り直します。
肌の露出しているところにはすべて塗りなおすようにすると、日焼けの効果はあがります。
特に海岸で一日過ごすような場合は、マメに塗り直し、一日で一本使い切るくらいの量を塗るのが、日焼けを避けシミの元をつくらないコツといわれています。
見えない紫外線ですが、それくらい肌にはいつもいつも降りそそいでいるのを忘れてはいけないですね。
日焼け止め化粧品のSPFとPA
日焼け止め化粧品のSPF値とPA値を理解して、日常使いと外出用に適したものを使い分けるようにする。
日常使いであれば、SPF値20程度、PA値++が目安。
海や山なら、SPF値50か50+のもので、PA値+++が目安。
汗や水でとれたら、まめに塗りなおすことで日焼けを完全に予防できる。
お化粧の最後にパウダーファンデーションをつけると紫外線錯乱効果でなお効果的。
シミを予防するために摂るもの
シミをなくしたいと思っている人にとっては、そのためなら何でもしたいくらいの気持ちでしょう。
でも、シミをなくすのはかなり難しいといわれています。
すぐできるのは、これからシミを作らないと決めること。
お化粧品以外でシミをできにくくするためにできること、それはビタミンCを摂ることです。
ビタミン剤がシミ予防になるのはよく知られていますから、まずはビタミン剤をとるところからスタートするのが賢い女性のとる道?・・・いえいえ野菜や果物から十分とれますよ。
シミをこれから作らないために摂る
「いったんできてしまったシミは、ビタミンCを摂取すると消すことができる」といわれていますが、ほとんど効果のほどはないようです。
お試しになった方は実感としてどうなのでしょう。
ビタミンCの働きには、メラニン色素が作られる時に働くチロシナーゼ酵素の働きを、邪魔する働きがあるので、その意味ではシミの生成を阻止することができるといえます。
ですが、ビタミンCは、口から摂取した後、体中をめぐる間にいたるところで必要とされる栄養素です。
そのため皮膚で働くときには、量が不足してしまっていることがあります。
またチロシナーゼ酵素の働きを邪魔するにあたって、作られようとしているメラニン色素のすべてを邪魔できるほど、体の仕組みに反する作用は働かないとも言われています。
そんな中、最も注目すべきビタミンCの働きは、抗酸化力でしょう。
紫外線によって発生した活性酸素を、ビタミンCが取り除き、皮膚を守る働きをするので、これからできるシミを予防するには効果的といえるのです。
実験データとしては、海や山に行く2週間前くらいから、ビタミンCを摂取するとシミ予防に効果があるというものもあります。
メラニンができるのは有害物質から体を守るため
メラニン色素はシミになるので、できてほしくないというのが女性の願いですが、メラニン色素はシミを作るために存在するわけではないのです。
メラニン色素は真皮の奥で紫外線を吸収する役割を持っています。
紫外線をそれ以上奥に送り込まにように、そこから下にカーテンを敷くような役割です。
紫外線が真皮の下に到達すると、細胞のDNAを傷つけ、がんを発生させるきっかけにもなるので、体にとっては有害な存在です。
そんな紫外線という有害物質から体を守る役目がメラニン色素にはあるので、メラニン色素を作らなくさせる作用の物質を、いつも受け入れてばかりもいられない、メラニンの気持ちになるとそんな複雑な心境なのかもしれません。
ビタミンCの摂り方
これからシミを作らないために、ビタミンCをできるだけ取り入れる生活習慣を持ちたいものです。
サプリメントでとる方法もありますが、体への吸収率はよいとはいえません。
尿が黄色くなって排出されるのを見ると、あまり吸収されていないと専門家は言います。
その代り野菜を摂るようにしてみると、尿の色は変化なく、皮膚の状態は改善されていくといいます。
やはりビタミンCを多く含む食べ物で、体を改善していく方がよいような気がします。
ビタミンCを多く含む食べ物に、レモンがありますが、レモンに含まれる「ソラレン」という物質が紫外線に敏感になる作用があり、シミができやすくなるので要注意です!
そのためビタミンC摂取のためにレモンを食べるのは、ちょっと待ってください。
ソラレンはシミを作りやすくしてしまうのですが、数時間で代謝されてしまうため、朝や昼に食べるのはよくないですが、夜とるのなら問題はありません。
同じくソラレンを含む食品に、パセリやクロレラがあります。
レモンと同じに夜の摂取はOKです。
ビタミンCを多く含む野菜には、赤ピーマン、菜の花、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツなど。
果物では、イチゴ、柿、キウイ、グレープフルーツなどがあります。
水洗いや熱で消滅するとされていますので、長時間ゆでる調理は避けた方がよいでしょう。
ビタミンCを多く含むお茶に、ローズヒップティーがあります。
ノンカフェインのハーブティーですから、これなら寝る前などでも飲むことができます。
まとめ
発生した活性酸素を、ビタミンCが取り除き、皮膚を守る働きをするので、これからできるシミを予防するにはビタミンCは効果的。
ビタミンCをたくさん摂っても、できたシミが消えることはまずないようです。
メラニン色素は体を守るために働くので、メラニン色素が活発に働かないよう紫外線を避けるようにする。
ビタミンCはサプリメントではあまり意味がないようなので、野菜や果物から摂取するのが理想。
レモンはビタミンC目的なら、夜のみにする。