体内のリンパ管を巡って、抹消から集まってきたリンパ液は、主要リンパ節を通って、身体の深部にあるリンパ本幹にはいります。
リンパマッサージの正しいやり方
最後に首の付け根から静脈に合流、そして心臓に戻るという道筋をたどります。
リンパマッサージやストレッチなどのケアは、このリンパ液の流れをスムーズにすることが目的です。
滞っていたり機能が衰えている場所の、リンパの流れをよくすることが、全体のリンパ液の流れを促進します。
リンパ液の流れは一定方向に向かっているので、全体の流れを知ってイメージしながら、リンパマッサージやストレッチを行うと、効果的にマッサージができます。
まずはリンパマッサージの、手と指の使い方から覚えましょう。
リンパマッサージの手と指の使い方
マッサージする部位によって、手のひらや指の使い方を変えて、より効果的なマッサージをしていきましょう。
まずは、腹部や太ももなどの広い範囲をマッサージするときは、手のひらと指全体を使って、大きな円を描くよういマッサージします。
腕やふくらはぎなどは、手のひらで包むように握り、外側に向けらせん状に回すようなイメージをもってマッサージします。
顔や首、鎖骨、溝やくぼみなどは、狭い範囲なので指2本から4本をそろえてマッサージします。
小さな円を描きながらマッサージするのも効果的です。
リンパマッサージの際の圧力は、2ミリほどの圧をかけるだけで大丈夫です。
皮膚の上から2ミリの位置で、毛細リンパ管に刺激が加わりますので、強く押さないようにします。
毛細リンパ管は、とても細くて繊細です。
強い圧力をかけると組織が傷つくおそれがあるので、やさしいタッチでするように心がけてください。
ウォーミングアップの方法
リンパマッサージを始める前に、必ずしておきたいことがあります。
それはいきなりケアしたい部位からはじめるのでなく、「鎖骨のリンパ」からほぐしておくことです。
「鎖骨のリンパ」は全身のリンパ液が、最終的に集まってくるところで、ここがほぐれていないことには、リンパ液が静脈に流れ込んでいかず滞ってしまうからです。
せっかく流してきたリンパ液を、スムーズに静脈に流すためには、鎖骨のリンパを一番初めにほぐしておくことが重要です。
右鎖骨のリンパは右上半身、右腕、右側頭部のリンパが集まってくるところですが、左の鎖骨のリンパは、それ以外の場所のリンパ液が流れ込んでくるところです。
ですから左鎖骨リンパの流れをよくしておくと、これから始めるマッサージやストレッチの効果が格段によくなります。
鎖骨リンパのほぐし方は、鎖骨のくぼみに指2本を当てて、鎖骨の内側をさするようにマッサージします。
左の鎖骨のくぼみは右の指で、右の鎖骨のくぼいは左の指で行うと、同時にほぐすことができます。
リンパマッサージの正しいやり方のまとめ
リンパマッサージの正しいやり方は、マッサージする部位によって、指や手のひらの使い方を変えて、リンパの流れに沿うように行います。
毛細リンパ管は繊細なので、強い圧力をかけないよう、やさしいタッチでマッサージします。
2ミリほどの圧で毛細リンパに刺激が加わるので、強く押したりこすったりすることのないようにします。
リンパマッサージの一番はじめに、左右の鎖骨リンパをほぐすようにして、最終出口へとスムーズにリンパ液が流れるようにしておくことが、効果を高めるコツです。