「糖化」という言葉をよく聞くようになりました。
これは老化したくない、若々しくいたいという健康志向の人の間で話題になっていることです。
老化の原因になる糖質の摂りすぎと糖化抑制のお茶
「糖化」は糖を摂りすぎると、身体の細胞が焦げてくる!現象なのですが、それは体内のタンパク質や脂質と糖がむすびついて性質を変えてしまうことです。
糖を摂りすぎると、肥満になるということはよく知られていますよね。
肥満になるだけでなく、糖の摂りすぎが老化を早めることがわかってからは、糖質の摂りすぎを警告する医師や栄養管理士が、雑誌やテレビでも活躍しています。
老化は見た目でもはっきりとわかる、皮膚のくすみやたるみ、シワの多さ、また見た目ではわからなくても血管の老化、筋力の衰えなども引き起こしています。
早い話が、糖を摂りすぎると、年齢以上に老けて見られるということですね。
そして病気にもなりやすいということですから、甘いもの好きの人は実年齢に何歳もプラスした身体で老化を加速させながら生きることになります。
糖化はこんがり焦げ色
食事で適量の糖をとることは代謝を活発にしますが、必要以上摂りすぎるとタンパク質と結合し老化が加速されていきます。
卵焼きを作るとき、砂糖を入れて焼くと、こんがり焼け色がつきますよね。
そして油断すると真っ黒に焦げてしまいます。
卵(タンパク質)に糖をぜると、メイラード反応を起こして茶色くなるのですが、それと同じ現象で体内でも同じことが起こります。
体内では体温でタンパク質と糖が焦がされるのです。
これは体内の細胞が焦げ付いているのと同じ状態です。
専門的には、「終末糖化産物」という褐色の老化物質ができることです。
最初の老化は血管から
糖を摂りすぎると、まず最初に起こるのは血管の老化です。
血中に余分な糖が増えて赤血球のタンパク質、ヘモグロビンと結合してAGE(老化を早める終末糖化産物)が発生します。
すると酸素を運ぶが働きがにぶって、酸素を全身に運べなくなります。
すると体内の細胞が低酸素状態に陥って新陳代謝が低下していくことになります。
新陳代謝はただでさえ年齢があがると低下するのですから、糖化が進むことでさらに老化に拍車がかかります。
動脈硬化になって重篤な病気の元ができてしまう
軽い糖化が進むことは、ちょっと老けて見える程度ですむかもしれませんが、血管の糖化がさらに進むと、体内にあるあらゆる部位のタンパク質の一種であるコラーゲンにAGEが発生してしまいます。
するとどうなるかというと、血管の内側に傷がつき、動脈硬化に、そこから心筋梗塞や脳梗塞の原因が生まれてしまいます。
また身体の端の隅々に張りめぐらされている毛細血管が詰まりやすくなるので、糖尿病網膜症や認知症にもつながることになります、男性の場合はEDにもなるそうです。
またコラーゲンは骨にも大量にあるので、骨粗しょう症にもなりやすくなります。
つまり血管の病気として考えられるものはすべて、関連性をもって発病しやすくなるわけです。
目に見える肌のくすみや、たるみシワも、肌の表皮の下にたまったAGEが引き起こすのがわかっています。
肌がくすんだかなと思いいたるふしのある人は、体内の細胞も焦げ付いているといっていいのです。
健康な人でもAGEが作られる
健康で痩せている人でも、注意が必要です。
それは年齢があがるとAGEが作られやすくなり、AGEが代謝されにくくなるからです。
食事をした後は血糖値があがり、血液中に糖があふれてAGEが作られやすい状態になっています。
ですから、血糖値があがりにくく、摂りすぎない食習慣をつけることが大切です。
糖化抑制のある食材
とはいえ、血糖値のあがりにくい食生活や糖を摂りすぎないようにするのは、いつもできることではありませんね。
そこで、糖化を抑制する働きのある食材についての研究が進んでいます。
研究の結果、糖化を抑制する働きのある食材がいくつかわかってきました。
果物では、八朔、マンゴスチン、
野菜では。栗の渋皮、
主に苦味や渋み、酸味の強いものが多い傾向にあるようです。
そして手軽にとれるお茶の中に、糖化を抑制作用のあるお茶がわかってきました。
糖化抑制作用のあるお茶
ドクダミ茶、柿の葉茶、カモミールティー、
葡萄葉茶、ゴボウ茶、セイヨウサンザシ茶、
テン茶、ハマ茶、グァバ茶、
甜茶や柿の葉茶が入手しやすいし飲みやすいと思います。
最近はゴボウ茶もペットボトルタイプが出ていますし、続けて飲んでも飽きない味ですよ。
日経大人のオフ2015年2月号に、食べて若返る特集がありますので、糖化を避ける食生活の参考になると思います。