NHKあさイチ放送 「低体温と冷え症(冬に危険な低体温症)」
低体温とい言葉をよくきくようになりましたね。
特に女性に多いようですが、体温低めの人には気になるうわさがながれています。
たとえば、体温が一度さがると免疫力が30%下がる?
体温が35度台だと、ホルモンバランスが低下する?
低体温の人は太りやすい?
低体温の人はむくみや肌荒れがおこりやすい?
という話題を、見聞きされたことがあるかもしれません。
低体温とは
今回の健康情報は、大阪国際大学の井上芳光教授のアドバイスでした。
井上芳光先生は30年にわたって、低体温の研究を続けてこられた第一人者です。
まず低体温と冷え性は違うものだということ。
低体温とは、深部体温(体の中心部の体温)が35度台の人とのことをさすのだそうです。
普通の人は深部体温が、36.5~37.5度の間なのだそうです。
深部体温を測る方法はいくつかあるそうですが、番組では直腸の温度を測っていました。
深部体温はわきの下の体温とは違って、体の奥の体温になり、ここはわきの下の温度より1度以上高いのがあたりまえ。
人は体の外側にいくほど体温が低くなる。
室温が変化しても、深部体温は変化せず、人の体は深部体温を一定に保とうとする。
外気が冷たいと、深部体温を維持するために、毛細血管を収縮させて、熱の発散を防いでいる。
それが人体に備わった防御反応なのだそうです。
手足が冷たいと感じる女性はとても多いので、そういう人が冷え性といわれやすいですが、末端を冷たくするのは体の働きとしてあたりまえで、女性の場合は男性にくらべ、皮膚の下の冷たさを感じるセンサー「冷点」が多いのだそうです。
なのでどうしても冷たさを感じるのは女性が多いようです。
また普通に体温計で測って、35度台やもっと低い方もあるようですが、そういう方でも、深部体温を正確に測ると、36.5~37.5度の間であることが多く、正常の体温といえるそうです。
いつも測る体温だけで、低体温だと決めることはできないそうです。
ここで体温計の測り方ですが、デジタル体温計を一般に使いますよね。
正しい体温計の測り方は、わきの下に腕と30度の角度に向けて密着させ、じっとして10分間計るのが正しいようです。 10分後にも、ピピっという音が鳴るようになっているそうです。
1~2分の短時間でなったときは、まだ計測の途中で、その後も体温は上昇するそうです。説明書に、そう書いてあるそうですよ。
まだ体温計の説明書がある方はぜひ確認してみてください。
体温計も舌の下で測るのに適したものと、脇の下で測るのが適したものとあるそうですし、測り方の特色もあるようなので、ピピッと鳴った時点で判断するのは間違いとのことです。
寒さを感じるセンサーは胸のあたりにあるそうなので、寒いときは重ね着をするとかマフラーをすると、随分と暖かく感じられるようになるそうです。
低体温症とは
それから冬には「低体温症」という病気が起こりやすいようです。
重篤な場合は死にいたるそうです。
症状は特にないようで、本人ではまずわからないようで、ぼんやりしている感じやつじつまが合わないことを言うなどがあれば、周りが気づいてあげるしかないようです。
深部体温が下がっているので、体そのものが冷たくなっているので、触ってみるようにしてください、と。
低体温症は、糖尿病の人や脳梗塞が引き金になりやすいようで、年齢の高い人に多いそうです。
皮膚の下にある、あつい寒いを感じるセンサーの感度は、40代以降、鈍感になっていくようです。
これは加齢するにしたがって余計鈍感になっていくそうなので、外気の変化に反応しづらくなっていく、誰もがそうなっていくそうで、予防のしようがないみたいです。
(質問の中で、平熱が37.5度くらいあると、高すぎるのではないかというのがありました。先生のお答えは、本人がそれでなんともなければ、それでかまわない。そうです。)
低体温と冷え症(冬に危険な低体温症)・あさイチまとめ
首や胸周りをあたたかくして、軽い運動を心がけて血行をよくすることで、寒さから身を守る力も増していくようです。
これから寒さが厳しくなっていきますが、お体に注意しておすごしください。
どうもありがとうございました。
NHKあさイチ2011年1月5日放送 「低体温と冷え症(冬に危険な低体温症)」