日本一食べづらいお菓子・ロールケーキの「よいとまけ」
日本一食べづらいなどといわれると、いったいどんな食べ物なのか、またそんなものを食べるのはなぜ?
と疑問がわいてきますね。
「よいとまけ」食べづらさの秘密
それなのに、ロールケーキなんですから、それが食べづらいとは、なんだか不思議です。
では、その食べづらさの秘密ですが、実はロールケーキの表面にたっぷりとのったジャムがべとべとしているために、
お皿にのせてフォークて食べても、輪切りにしたものをえいっと大きな口をあけて頬ばっても、べとっとジャムがねばって、美しさがないということらしいのです。
ロールケーキ「よいとまけ」の神秘
でもこの上にのっているジャムにこそ、このロールケーキ「よいとまけ」の神秘が潜んでいたんです。
ハスカップという木の実
ハスカップという木の実をご存知でしょうか?
地元では「ゆのみ」と呼ばれているそうで、「くろみのうぐいすかぐら」というのが和名だそうです。
オリーブの実くらいの大きさの黒い実で、背丈くらいまで伸びた木になるそうなのですが、ハスカップの実は傷つきやすいので、ひと粒ずつ手作業で、夏になると収穫されるそうです。
ハイカップの実をジャムにしてロールケーキにのせてある
このハイカップの実をジャムにしてロールケーキにのせてあるのですが、カルシウムはりんごの10倍、鉄はミカンの8倍、ビタミンCは、レモンよりは多く、
昔から「不老長寿の妙薬」と言われている
老化防止効果で注目されているビタミンEも豊富ということで、昔から「不老長寿の妙薬」と言われているそうです。
なんだかどんなフルーツよりも、栄養豊かなんですね。こんな果物があったなんて。
ちょっぴり甘めのお菓子だけど、ハスカップの野生的な酸味との相性が渾然一体となってお口の中で溶け合います。
コーヒーや紅茶そして、冷たいミルクと一緒に食べると、これがもう、美味しい!のです。
まずは味見の一本入り、2本入り。
お友達にもおすそ分けしやすい3本入り、5本入り。
食べにくいといっても、今では「超音波振動スライサー」によってあらかじめ7等分に切れ目を入れてあるので、開封してすぐに食べることができるので、心配はいりませんよ。
きれいな断面も食欲をそそりますし。
日本では苫小牧市の東半分だけに主に自生していたハイカップ。
今では栽培地をその少し北に移動させていますが、苫小牧だけでしか生産されない貴重なお菓子。
あなたも不老長寿の味をご堪能ください。
「よいとまけ」は作業のときの掛け声
ちなみに、名前「よいとまけ」は作業のときの掛け声なんだそうです。
1910年(明治43年)に王子製紙が工場を建設。
それから、1920年代まで、町には紙の原料となる丸太を工場で上げ下ろす作業の際の「よいとォまいたァ、よいとォまいたァ」という勇ましいかけ声が、一日中響いていたそうです。
男性も女性も一日中その掛け声に合わせて丸太を積み上げたりおろしたりの重労働が休みなく繰り返されて、苫小牧の音になっていったそうです。
日本一食べづらいお菓子・ロールケーキの「よいとまけ」北海道のお菓子/苫小牧を代表するスイーツまとめ
その掛け声を聞いて育った方たちが、馴染んだ耳に残るこの掛け声を、お菓子の名前として残すことになったそうです。 ロールケーキが丸太ということですね。
当時の思い出を今も伝える、素晴らしいお菓子ですね。時代を超えて愛されるようになって思い出が新たによみがえってくるようです。