あさイチ キラキラ40で放送 「がんばり主婦が”ママうつ”になる?必見!予防法 妻を救った”夫の愛”」
”ママうつ”というのは40代の女性に多い「うつ」のことです。全患者のうち女性は男性の2倍のうつの患者がいるそうです。
女性の場合は職場が家なので、家族が気づいてあげることが大切だそうです。
女性のうつには「空の巣うつ」「抱え込みうつ」「更年期うつ」とあります。
女性の三種類のうつ/空の巣うつ/抱え込みうつ/更年期うつ
空の巣うつ
「空の巣うつ」は、子供が就職や大学進学などでほとんど手がかからなくなって、心にぽっかりと穴があいたようになり、その穴をペットなどに求めるものの癒されずうつ状態になってしまうというものです。
誰も自分を必要としていない、自分の存在が不要と思い込んでいくようになるそうです。
抱え込みうつ
「抱え込みうつ」は家族の病気や、子供の受験、仕事が毎日山のようにある、など複数の多忙になる要因をかかえながら、一生懸命やっているうちに、疲れやすくなったり落ち込んだ気分になり、うつ状態になってしまう。
更年期うつ
「更年期うつ」は、更年期障害により女性ホルモンのバランスが崩れることでうつ状態になるというもの。
アドバイスをしてくださった慶応義塾大学教授の精神科医の大野裕さんによると、自分がやらなきゃと抱え込んだり、自分を責めるタイプの人に多いそうです。
真面目なタイプ、がんばりすぎる、我慢をする人、几帳面、といったタイプの人がうつになりやすいそうです。
女性の場合は逃げ場がないので、もっと力を抜けるようになるといいそうです。
ママうつかどうかを知るには
”ママうつ”のチェック項目は以下の項目でした。知っておくといいですね。
・献立が思いつかない
・わけもなくイライラする
・根拠なく自分を責める
・眠れない
・家事をする気になれない
・食欲が落ち、美味しく感じない
こんな状態が2~3週間続くようであれば、病院へ行く目安とのことでした。
ママうつの克服法
さて克服方法ですが、「空の巣うつ」の場合は、夫との関係を改善することによって、ふたりが思いやって気づかうようになることで会話がすすみ笑顔が戻る、という事例が報告されていました。
夫は外の仕事が忙しいと、妻の変化に気づきにくくすれ違いのままいってしまう可能性があります。
子どもが独立するころには夫と妻の関係が希薄になっているのもあたりまえです。
それで妻は自分の役割や存在意義をなくしてしまい、空虚感におそわれるようです。
夫とは長年連れ添っているものの、何を考えているのか、どうしたいのか、ということは、わかっていそうで実はわかっていないことが多い、という大野先生の指摘がありました。
思うに結婚して子供ができるまでは、恋人同士のような会話もあったでしょうが、大抵の夫婦は子供ができると、子供中心の生活になりなってしまいますよね。
夫と妻との会話も子供のことばかり、実際夫婦の間の会話そのものがなくなっていく、というのは私もずっとそんなふうに来ましたから納得できます。
いつも一緒に暮らしているものの、もう空気のような存在になって、お互いに慣れっこになってしまい、どんなことを考えているのかなんて気遣うことはなくなってしまいます。
残念なことですが、これが一般的な夫婦の像のような気がします。
ずっと一緒にいたいから結婚したのに、結婚したらもっと仲良くなっていかなくてはいけないのに、子供を育てるだけの関係になってしまう、ここに問題があるような気がします。
子供を育てている間も、子育てが終ろうとするころにも、妻や夫への感謝の気持ちをもっともっと表していると、空の巣の気持ちも減っていくと思えます。
夫婦のコミュニケーションがうつを救う
大野先生は、気持ちを言葉にすることの大切さを強調されていました。
◆夫婦のコミュニケーションの5か条
・相手の気持ちを深読みしない。
・「話さなくてわかる」ことはない。
・言いたいことは簡潔に。
・事前に声をだして練習する。
・落ち着いて穏やかに話す。
夫婦だけで解決できそうもないときは、友人や医師に間にはいってもらうことも考えるといいようです。
うつの治療法は、抗うつ薬、睡眠剤、安定剤を用いて、少しでも楽にすることで、考え方が変わって改善されていくそうです。
すぐによくなるわけではないので時間をかけるつもりが大切なようです。
更年期うつの場合は、低用量ピル、ホルモン補充療法で治療していくそうです。
少しでも自分の家事の役割を減らすようにして、家族の協力をえながら、自分の好きなことなどで、自分の時間を持つことが大切というお話でした。
一生懸命、深刻にがんばっている母親よりも、ちょっと手抜きをしても笑顔のお母さんの方が子供は喜ぶのではないか、というゲストの方のお話もありました。
”ママうつ”を予防するためのヒントで、言葉かけについてこんなこともありました。
言葉の裏に、子供を自分の思いとおりにしたいという気持ちが隠れているとよくない、と。どうするといいかというと、「I メッセージ」という言い方にするといい、例えば、「お母さんは・・・・と思うんだ」というように。
自分の気持ちを伝えるようにするといいとのことでした。
うつの人への対応法
最後にうつになった人に対しての周囲の対応の仕方ですが、
・励まさない
・大きな決断をさせない
・自然体で接する
・悪者探しをしない
40代には女性は、子育てが終りに近づく、両親の看病や介護、更年期近くになりホルモンの変化が起こる年代です。
真面目なタイプほど、うつになりやすいそうで、疲れやすい、美味しくない、なかなか眠れないなどの症状が続いたら、要注意ということですね。
結婚してから自分の時間をもてないまま、息抜きもできず、努力を重ねてきた女性にとって、いろんな重圧がのしかかってきます。
体力的にも衰えを感じるようになりますし、自分のことをいざやっていいといわれても、すぐに行動に起こすこと自体が難しいです。
時間はかかるようですが、自分がまずうつにならないようにするには、完璧さを求めない、手を抜いてもいいと考える、まいいか、くらいの気持ちを持つのも大切です。
そして自分の気持ちをなるべく素直に出すというのも、必要なんだと、今回番組をみてひしひしと感じました。
私も40代。経験もつんだけれど、重圧も感じつつ今までがんばってきました。
少しは気楽に、自分が楽しいと思えることを見つけてやっていこう、と思いました。
少しでもうつの女性が減っていくことを願っています。
ゲストは松本明子さん、室井佑月さん、RIKAKOさんでした。みなさん経験に基づいた貴重なご意見をおっしゃっていました。ありがとうございました。
あさイチ キラキラ40 2010年7月21日放送 「がんばり主婦が”ママうつ”になる?必見!予防法 妻を救った”夫の愛”」